歴史、文化、そして野菜
料理研究家の辰巳芳子さんが代表を務めるNPO法人「良い食材を伝える会」の庄内フォーラムが10月22日、鶴岡市のグランド エル・サンで開かれました。
全国各地で食に関するフォーラムを開いたり、会員の現地研修などを行っているそうですが、今回は在来野菜の宝庫として知られる庄内地方が舞台。フォーラムは「歴史、文化、そして野菜」をテーマにした公開講座でした。
会場には全国各地から訪れた会員約80人、地元の消費者や生産者、食への関心の高い人など約100人が訪れました。
フォーラムの内容は荘内日報の記事よりどうぞ。
会場には、会長の辰巳さんや、豊かな庄内の食を全国に知らしめるきっかけ作りをしたフードコーディネーターの本間千枝子さんをはじめ、著名なジャーナリストの方たちも多く参加してらっしゃいました。
辰巳先生の庄内への期待を感じることができたご挨拶にはじまり、致道博物館常務理事の酒井天美さんの記念講演。ご結婚前に、酒井家から木箱に入った庄内柿が送られてきたことを紹介しておられましたが、「そういえば、そうだったよなあ」と思い出されました。届いてから1週間は、まだ封を開けてはいけないこと、なぜなら、まださわれてないので。(さわす=渋味を抜くこと)
春の山菜シーズンになると、いろんなところから頂き物があるけれど、アク抜きなどの処理や違った調理法を考えるが思いのほか大変で、少々困惑していたことなど。ああ、わかる、わかる!
基調講演をされた江頭宏昌(ひろあき)山大農学部准教授。最後まで司会の方にお名前を間違えられていました(^_^;)
9月のはじめに、山形銀行鶴岡支店創立110周年記念事業でも講演されていますが、テーマが同じく在来野菜のことだったので、内容はほぼ同じでした。
しかし! その後、新たな発見もあったのだそうです。
庄内で、新しい2つの在来野菜が確認されたのです。
1つは、鶴岡市の湯田川の温泉街で、100年以上も前からただ1軒が、家宝として栽培していたという「萬吉ナス」。
もう1つが、温海エリアの戸沢地区で栽培されているアズキ(セイクロ)で、乾燥させるとサヤが黒くなるという変り種でした。
江頭准教授は、木灰を利用する文化にも触れていましたが、とちもちを作るときに、栃のあく抜きで灰を使い、あんこを作るためにアズキを栽培していた、ということでした。
大学の先生の説に付け足しするなどはなはだ僭越なのですが、とちもちだけでなく、ムラでは祭りごとにぼたもち(お萩も)を作って供えるので、そのためにもアズキは必要だったのです。
在来野菜は、人々の生活になくてはならないものだといえます。
木灰を使う文化(笹まき、とちもち、ワラビなどのアク抜き、シナの皮をやわらかくするため)についても、すごく興味がわきました。
また、ずっと不思議に思っていた、熱帯の作物であるカラトリ芋がなぜ寒い庄内でよく作られているのかについても、ヒントをいただいたような気がします。
続いて開かれたシンポジウムも、楽しく、そして庄内を誇らしく思いながら聴くことができました。内容については、また後ほど・・・。
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